かおり風景100選・東北⑥【金華山の原生林と鹿】
2001年度に環境省が広く一般に呼びかけて選定し、紹介している全国各地の100事例です。
環境が嗅覚を通じて人に影響することについて、単に悪臭公害を防止することだけに着目するのではなく、日本の自然や伝統・文化に係わる「よいかおり」を保全することを通じて、環境の快適性を確保・創造することを目的としています。
環境省のHPを中心に、かおり風景100選に該当する自治体からの抜粋などを紹介させていただきます。
金華山の原生林と鹿
金華山には、ほぼ手つかずの原生林が見られ、生息するシカ、草、潮のにおいが感じられる。
島内は国定公園の特別保護地区に指定されている。
所在地は宮城県牡鹿町、かおりの源はブナ、モミ、アカマツ、草地、一年中楽しむことが出来ます。
(環境省:https://www.env.go.jp/air/kaori/ichiran.htm)
金華山の鹿
南三陸金華山国定公園
宮城県北東部にある国定公園で、牡鹿半島のリアス式海岸地帯を中心とする地域です。
金華山東岸の海食崖(千畳敷)をはじめ、国の天然記念物に指定されている歌津館崎の魚竜化石産地、椿島・八景島の暖地性植物群落、陸前江ノ島のウミネコ繁殖地およびウトウ繁殖地などからなっています。
また藤原秀衡が建立した寺があったとされ、眺望のよい田束山、支倉常長ゆかりの月ノ浦や呉壺などがあります。沿岸では磯物漁業や水産養殖が盛んです。
金華山黄金山神社
金華山島内にある黄金神社は、今からおよそ1250年前の創建で、古来より唯一の黄金の神、生産の神として信仰を集めています。
「開運の神、御金の神」として祟められ、「3年続けてお詣りすれば一生お金に不自由しない」と言われています。
今から凡そ1270年前、聖武天皇の御世 天平21年(西暦749年)に、陸奥の国守百済王敬福が朝廷に黄金を献上しました。
大仏建立に黄金を必要としていた天皇は大いに喜ばれ、年号を天平勝宝と改められました。
この史実は、我が国最初の産金として有名なことであり、この祝事に因み、同2年牡鹿連宮麿等が相議り国守に請願し、秀麗の地金華山に金を司る金山毘古神 (かなやまひこのかみ)・ 金山毘賣神 (かなやまひめのかみ)を奉祀し神社を創建したのが、金華山黄金山神社です。
中古以来、神仏習合時代は 辯財天 (べんざいてん)を守護神として、別当寺を金華山大金寺と称し多くの信仰を集め、女人禁制を敷きました。
天正の乱の兵火による焼失後も、下野国岩倉の僧成蔵坊長俊(栃木県日光山の僧正)により大金寺は再興され、代々真言宗にて祭祀が奉じられました。
その後、伊達政宗公を始め伊達家累代の熱心な崇敬のもと、年毎に隆盛をきたしました。
そして明治2年には、神仏分離令により、仏号を除き黄金山神社と復古し、女人禁制も解除されました。この際、御祭神も金山毘古神・金山毘賣神の二柱とし、頂上奥殿(奥ノ院)大海祇神社(おおわだつみじんじゃ)の御祭神には大綿津見神(おおわだつみのかみ)・市杵島姫神(いちきしまひめのかみ 仏号・辯財天)外二柱が奉祀されました。
(金華山黄金山神社HP:https://kinkasan.jp/about/yuisyo/)
金華山黄金山神社
鹿のにおい
鹿は草食動物の一種ですが、野性味あふれるにおいがすると言われます。縄張り意識の強い動物に共通することのような気がしますが…
鹿と言えば、オスの麝香鹿(じゃこうじか)の香嚢からつくられる「ムスク」があります。
メスを引き寄せたり、縄張りを示したりするために、アンモニアのような不快な臭いがします。
しかし、香水に加えと、香りに広がりが生まれ、遠くにまで運ぶような香りの広がりがみられるようになります。
麝香という漢字は、「鹿の放つ香りが矢を射るように遠くまでとぶ」ということを表しているそうです。
ただ、その魅惑的な香りから麝香鹿は乱獲され、現在は絶滅の危機に瀕しており、ワシントン条約によって取引を制限されています。
From The GULF では、
アラブで伝統的に親しまれているお香を紹介しています。
新しくも癖になるアラブの香りで
毎日に香りのスパイスを加えてみませんか?
アラブのお香専門店 From The GULF
関連情報