易経について
易の本質
成功するとされる人間が備えている要素は何でしょうか?
易においては「運・鈍・根」のある人間であると言われています。
易は、宇宙・人間の実体,本質,創造,変化を探究した「学問」として発展し、
人間の人生、生命などに関する維新の研究、維新の学問として発展定着したことは先に述べたとおりです。
易の六義は、
一つは変わること、
二つは変わらないこと、
三つは変化の原理・原則を探求し、人間が意識的・自主的・積極的に変化していくことを化成と言って人間が創造主となって創造すること、
四つは神秘的なこと、
五つは終わることなく無限に進行すること、
六つは足らざるを補い誤りを正すこと、すなわち修めること
の六点である」
とされています。
中でも、一、二、三までが、易の本質を良く表していると言われます。
易経の経緯
易経の思想や原理は陰陽相対の理法で、
「陰」には籠る(こもる)や結ぶという意味を、「陽」は表立つ、分かれる意味があります。
この原理を人格とするならば、「陰」は徳(成長の原動力、結びの力)となり、「陽」は才幹、知能であり徳性と才幹知能が相まっている状態になると言われています。
陰陽二つが揃い、バランスを保つことが、進歩向上に繋がるとされています。
同時に、「中」の理論が存在するとされています。
現実は万物の相対する世界であると同時に、限りなく変化し現実の矛盾を統一してさらに新しく創造していく働きを言います。
そして、この考え方が木・火・土・金・水と言う五行思想へと繋がっていくことも既に書いた通りです。
そこに、木が火を生じ、火が土を生じ、土が金を生じ、金が水を生じ、水が木を生じる関係を示す「相生」の考え方が加わります。
逆に「相剋」は、木は土を剋し、土は水を剋し、水は火を剋し、火は金を剋し、金は木を剋すといった概念です。
両義と四象と八卦
易経の繋辞伝によれば、
「易に太極あり、是(これ)両義(りょうぎ)を生ず、両義、四象(ししょう)を生じ、四象、八卦(はっか)を生ず。」
とあります。
「両義」とは一つの事柄が相反する二つの意味を持っていること。
対立する二つの解釈が、その事柄についてともに成り立つことです。
「四象」は易の変化の原理である陰、陽の4種のかたちで、四季のように、陰、陽の盛衰を示すものであって、「易」の宇宙生成論で使われる概念とあります。
先ず1つ目に、天体の【日・月・星・辰」(じつげつせいしん)】とあります。
太陽・月・星・空などの総称と考えられ、時間や天候などに関係なく、大空に燦燦と輝く様々なものを一纏めにした言葉です。
2つ目には、【少陽(春)・太陽(夏)・少陰(秋)・太陰(冬)】を意味しています。
また、3つ目として、 地中の、【水・火・土・石】を示すとあります。
4つの事象について示すことが出来るということだと思います。
「太極」から「両義」が派生し、陰と陽という対立する考えから、さらに陰と陽がそれぞれ2つずつ派生し「四象」、4種類の陰陽からさらに、それぞれ陰陽が派生し8つになります。
これを八卦と呼んでいます。
卦は「爻(こう)」と呼ばれる記号を3つ組み合わせたもので、この8種類の卦の形を元に作られた「六十四卦」が森羅万象のさまざまな事象を表すといわれています。
卦名と正象
八卦の8つの要素が自然界と人間界を支配すると考えられ、まず自然界を8つの現象にわけられました。
乾(けん)=天(てん)・兌(だ)=沢(たく)・離(り)=火(か)・震(しん)=雷(らい)・巽(そん)=風(ふう)・坎(かん)=水(すい)・艮(ごん)=山(さん)・坤(こん)=地(ち)
八卦には「卦名」がつけられ、それぞれの現象を表す「正象」が割り当てられました。
占い師が占いを勧める時の前口上としても使われる
「当たるも八卦、当たらぬも八卦」
のように、
占いで悪い結果が出た時に、必ずしも的中するわけではないのが占いなのだから、吉凶は気にするなという意味で使われることが多いのですが、
本来の意味のように、易の原理に添って生きることで、運命が開け、より良い生き方を探るための一助として、強い意志を持つための考え方をして行きたいものですね。
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