本能で必要とされる「香りを感じる力」

人間の五感のうち、どれが一番記憶に残るか知っていますか？

それは、

『嗅覚』

だそうです。

なぜなら、生まれたての目や耳がよく働いていない時でも、本能的に母親の匂いを嗅ぎ分け、母乳の在り処までたどり着くことが出来る本能からも判るように、という理由だそうです。

嗅覚は、多くの生き物にとって、生き延びるために重要な役割を担うものなんですね。

匂いを感じた時、その原因が何かを見極める必要があり、

敵か味方か、食物か毒かなど、生命への影響を瞬時に判断しなければならないというのも理由の一つ。
ですから五感の中で「嗅覚」だけが脳に直接伝達されるそうです。

 

現代人の生活は、視覚や聴覚に大きく依存しているため嗅覚に頼る機会はそれほどないかもしれませんが、本能的な活動に直結するからこそ、嗅覚は、より高い次元の情動活動に大きな影響を与えているともいえるでしょう。

 

香りのもつ「伝える力」

 

香りは

「サイレントランゲージ」（沈黙のことば）

と言われています。

昔から様々な神事や儀式の場で使われてきました。

このことは万国に共通する文化だと思います。

個人差や嗜好性はあるものの、

「美味しそうな香り」とか「落ち着く香り」には、

隠されたメーッセージがあるのだと思います。
まさに、「サイレントランゲージ」（沈黙のことば）ですね。

 

特定の香りを嗅ぐことで、その香りに結びついている記憶や感情が呼び起こされる現象、

「プルースト効果」は

様々な場面で活用されています。

 

マーケティングと香り

 

ホテルなどでは、くつろぎや清涼感、非日常感などの演出に活用されます。

自宅でもホテルの記憶や体験を思い出してもらえるように、

同じ香りのアロマオイルを販売しているホテルもあります。

 

ビジネスとしては、

「この香りを嗅ぐとあの会社を思い出す」

といったブランディングに活用されます。

香りをマーケティングの重要な要素として組み込み、

お客さまの特別な体験を演出している企業も多くみられるようになりました。

現代社会は、商品やサービスが溢れかえっています。
独自性を印象付けて長く記憶にとどまる顧客体験を目指すことは、

マーケティングの基本となっています。香りを活用した嗅覚へのアプローチも、

重要なマーケティング戦略のひとつといえます。

 

アラブの文化を紹介しながら、非日常感などの演出にお役立ちできるよう、

From The GULFはこれからも香りをご紹介していきます。

 

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