「四神」と「陰陽」と「五行説」②【陰陽、五行思想】
気について
“気”という文字は様々な意味を持ちます。
心身に流れ、を表るものとして、「病気」や「気分が良い」などがあります。
また、人間関係における心の行き交いを示すものとして「気が合う」とか「気にかける」、
他にも大自然とのつながりを持つものとして「天気が良い」とか「気温が高い」など、
日常生活の中で文化に根付いている言葉と言えます。
お互いに関係性がみとめられる、これらの考えが存在している背景には「易」の存在があるとされています。
陰陽の考え方
当然のように「陰」と「陽」は対極する考え方になります。
この考え方は1つの「極」がを2つに分割する考え方に拠るのですが、まずは1つの「極」とはどにょうなものなのかを考えます。
1つの「極」とは「空」「虚」「無」などとされています。
その中で、2つの極についての考え方が生まれてきます。
朝は太陽が昇り、夕方に太陽が沈むなど、自然に陰陽を肌で感じる生活があったからだと言われています。
朝に「陽」のエネルギーが生まれ、日中のエネルギーは増大し、夕方に「陰」のエネルギーが発生し、夜中に人の活動に合わせて「陰」のエネルギーが増大すると言った、バランスのある「陰陽」の流れとともに生活していました。
「陰陽」のどちらのバランスが崩れても生活に支障をきたすと身をもって知っていました。
極から陰と陽が生まれたように、一つから二つに分かれる。
この1→2の考え方が、五行説の”5”に繋がっていきます。
森羅万象の礎となる要素
「老子道徳経」に「道は一を生じ、一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生ず。万物は陰を負いて陽を抱き、沖気を以て和を為す」とあります。
道は中国語で「タオ」でタオイズムを意味し、「無」から生じる「有」を示しているそうです。
「無という『道』が有という一(元の気)を生み出し、一が天地という二つのものを生み出し、二つ陰陽の気が加わって三を生み出し、三つのものが万物を生み出す。万物は陰の気を背負い、陽の気を胸に抱いて、陰陽を交流させる沖気によって調和している」となります。
1→2→3→5?ってことではありません。
0=無、1=有、2=天・地、3=(天・地)×(陰・陽)で4つのカテゴリーが存在しています。
これが5=万物として「中心」の概念が加わるということだと理解しています。
そして、3≒4の状態が「四象」で「八卦」へと繋がっていきます。
万物は五行を意味しており、森羅万象の礎となる要素で成り立っていることを意味していると考えられています。
つまり、五行説とは、方位や季節や音階や色などを木・火・土・金・水の五つの要素に関係づけ分類する考え方です。
四方と五行思想
五行説の考えも、宗教観やヒエロファニーなどに関連して発展してきたのではないでしょうか?
中国の神話においても「古代中国において、太古に天と地が分離された結果、神と人とが断絶され、そのせいで神と人とは容易に交流できない」と考えられていました。
「四神」は、天や「上帝」のような至上神の下位に位置し、至上神の意志を地上に伝える媒介する役割を担っていたと考えられています。
「四方」の気は、各々の季節に四方から吹き寄せる風と考えられており、四方と季節とは風を仲立ちとして結びつけられていいます。
そして、四神獣は「季節」や「方角」に密接に関係し、日々の生活の中で五行思想は根ざしていったのだと思います。
大相撲の土俵における四神(色や四神獣)について、丸い土俵が「陽」で、それを囲む四角が「陰」、中央に土俵があり、それが黄色であるという陰陽五行思想にも添っているとされます。
人生を四季に例え、若年期を「青春」、壮年期を「朱夏」、熟年期を「白秋」、老年期を「玄冬」と表現します。
ちらし寿司で使われる四色の具材は、四神または四季を、五色(五行)の具材で宇宙を表現しているといわれています。
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