アラブのお香専門店|From The GULF アラブのお香専門店:From The GULFでは、オーナーが自ら現地で厳選した、新しくも癖になるアラブのお香「Bukhoor(バフール/バクホーラ)」と香炉を取り扱っております。天然素材を使用し、雑味のない上質な香りが長く続きますので、おもてなしやリフレッシュなど、様々なシーンでお楽しみ頂けます。

アラブのお香と出会った日の話

アラブのお香は、いまの私にとって欠かせない存在になった。
ただ、焚くたび思い出すのは、あの日初めてその香りに触れた時の衝撃だ。

 

 

今まで香ったことのない、なぜか惹かれる香り

2018年、初めてドバイを訪れた。

友人が「とにかく面白い。料理も景色もすべてが新しい世界だった」と目を輝かせながら話すのを聞き、

興味が湧いてチケットを取ったのが始まりだった。

 

その旅で、最も印象に残ったのは“香り”だった。
ホテルでも、街中でも、旧市街のオールドスークでも、

そして洗練された巨大モールでさえも、どこかからふと漂ってくる。

 

「今までに嗅いだことがないのに、なぜか惹かれる良い香り」
そんな不思議な香りだった。

 

それは香水のような単純な香りではない。
複雑で、濃厚で、言葉では言い表しきれない。

 

もし空間に“色”があるなら、その香りのある空間は、
鮮やかなマーブル模様を描いているように感じたのを覚えている。

 

気になってホテルのフロントのスタッフに尋ねると、彼は笑いながらこう教えてくれた。
「それはお香ですよ。バフール(ブクール)って言います。」

 

その時初めて、アラブにも独自のお香文化があることを知った。

 

 

初めて訪れたアラブのお香店

ホテルにはお香と香水の専門店が入っていて、そこを訪れると、

壁一面のガラスボトルが出迎えてくれた。

黒いボール状のバフール、木片のウード、そして琥珀色や深い茶色に光るオイル。

ラベルはすべてアラビア文字で、意味は分からないのに、

その“分からなさ”が非日常感をさらに際立たせていた。

 

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Attar(香油)ボトル

エジプト出身の店員さんがとてもフレンドリーな方で、

何も知らなかった私に、焚き方も楽しみ方もイチから実演して教えてくれた。

炭に火を付けて、適量のお香をそっと載せる。
煙と香りがゆっくりと広がる。

 

儀式みたいだな、とも思った。

 

お香の焚き方の丁寧な実演のおかげもあり、

日本へあの時の感動をまるごと持ち帰ることができた。

 

 

その時買ったお香の中に、特に忘れられない一本がある。

 

DAR AL MISK の「Mamool Malaky(マラキ)」というお香。

王族を意味するその名の通り、スパイシーで深みのある、堂々とした香りだった。

 

今では使い切ってしまったけれど、空になったボトルだけは大切に保管している。

 

アラブのお香は、かつてはそれぞれの家庭で作られていて、
その家ならでは香りを受け継いで焚いていたという。

 

アラブの人たちにとって、お香は単なる香りではなく、
文化や自分のルーツが反映されたアイデンティティともなるものなんだ、と感じた。

 

 

大切な思い出のお香

旅で出会ったお香は、私にとってただの“良い匂い”ではなくなった。
焚くたびに、旅の風景が鮮明によみがえってくるアルバムのようでもあり、
自分を優しく労わる、とっておきのツールでもある。

 

そして気づけば、このお香との出会いが私の生活を変え、
いまのFrom The GULFの原点にもなっている。

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香炉とMamool Malakyのお香ボトル

 

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